運痴の悲劇


小学生に「学校で好きな時間は何?」と聞いたら
「体育!」「給食!」「休み時間!」などの答えが多く返ってきそうだ。

私に関して言えば、給食は得意科目(?)だったが
(好き嫌いはほとんどなし!でも、牛乳が苦手な子とか可哀想だったな〜)
体育が大嫌いだった。

何故なら私は・・・
典型的な運動音痴(略して運痴)だった!


走らせれば50m10秒台。
逆上がりはできないし、跳び箱は飛べないし、フラフープは回せないし
(コレは、普通の体育の授業ではやらなかったけど、保育科の体育でやった。
 保育園に勤めている時も“先生、がんばりや〜”とお子ちゃま達になぐさめられた…)
という輝かしい(?)経歴の持ち主なのだ。

運動会の前日には毎年のように「あめあめ坊主」を作ったが、
願いもむなしく当日は晴れていた。
そりゃ「テルテル坊主」を作ってる子の方が断然多そうだもんな〜。

中学生の時、わが校では毎年「水泳大会」なるものがあった。
各学年ごとに、クラス対抗で行われる。
水泳部員はここぞとばかりに活躍するが、
私のクラスに水泳部の女子はいなかった。

そして。。。

ジャンケンに負けた私は本来なら花形の競技
“100m自由形”に出場することになってしまった!!

「えっ、私クロールで100mも泳げへんで」と言うと
薄情なクラスメート達は「自由形やしクロールと違ってもいいやん」と言ったのだった・・・

そして当日。
本来なら各学年ごとに行われるはずが、
その年に限り2学年合同だった。(前日が雨だったので)
私が恥をさらすのを見る人が増えてしまったじゃないか〜(泪)

順番が回ってきて他クラスのメンバーを見ると、
皆さん水泳部の大会に出場している人ばかり。
「よ〜い、ピッ!」の合図で、とりあえず泳ぎましたとも。
“平泳ぎ”で・・・
(ちなみに私以外は全員飛び込みスタート。私はプールの中からスタート… )

元々、平泳ぎで競争しても負けるのに、
他の方々はバリバリ水泳部のクロール。
当然ミルミルうちに差がついてしまい、
最後の25mは泳いでるの私1人だよ。恥ずかしっ。

その時・・・
体育教師のダーちゃんが、私があまりにも哀れだと思ったのか
「がんばれ〜!!もうちょっとだ!○○〜!!(←私の本名)」
と大声で叫びながら応援を始めてしまった。

すると他の人たちも(特に他学年の先輩達を中心に)
「ガンバレー!!」「○○さん頑張って〜!!」
などと大声援を受ける破目になっちまいました。

これはね〜、結構きついですよ。
特に思春期真っ盛りのナイーブだった(?)私には(笑)
まぁ、お気持ちは嬉しいんですが・・・

でも、今になってみると、はっきり言って笑い話ですね。
どちらかと言えば“運痴の喜劇”でした(笑)


(2002.6.6)


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